2016年11月10日木曜日

【ほこんたけインタビュー】No.002 霜越嘉夫さん(北山)

【ほこんたけインタビュー】
フルバージョン(全文掲載版) No.002
※こちらでは配布版「ほこんたけ通信」ではスペースの都合で掲載できなかった内容も含めてご紹介しています♪是非ご覧ください。

霜越 嘉夫さん 北山2016年10月28日 ご自宅にて
2回目のほこんたけインタビューにご登場いただくのは、六左衛門古道踏破ツアーの世話人・代表の霜越嘉夫さん(73歳)。事前に何度も会合を重ね事前の現地調査も行なって実施すること15回。朝3時集合でゴールは17時過ぎ(今年は21時!)。
このツアーを中心にお話をお聞きしました。

---ツアーの歴史を
六左衛門古道は昔からその存在は知っていた。親から聞いていたし、ヒロタの圃場を少し下ったところの石碑があって、「右は湯道、左は山道」とかいてあるけれど、そこが六左衛門古道の入り口だった。西山からも小谷温泉側からも途中まで様子を見に入ったことはあった。
平成10年に友人と2人で行ってみよう(西山→小谷)と始めたのが最初だったけれど、コンパスなど道具の準備もせずに行ったこともあって…茂倉岳を超えてキャンプ場へ行く途中でビバーク(緊急的野営)せざるを得ない状況になったんだわ。いや大変だった…
翌年から(反省をこめて)3年休んで平成14年から再開。また2人で今度は小谷村から踏破した。
これは行けそうだなと手応えがあり、その後は毎年、西山と小谷間を相互方向に踏破することになり、メンバーも年々増えていった(今年は24名)。

11回目は天候が悪くて交流会のみの実施となった。その日は大荒れで白馬では遭難死亡事故などがあり、中止して正解だったよ・・・
楽ではないツアーだけれども、3回目には77歳の方も参加したよ(北山→小谷ルートで)。
H16年から小谷村の人たちも参加してくれている。
※今年は雪が非常に少なくヤブの中を開き、何度も川を渡って、朝3時過ぎにスタートしてゴールの小谷温泉に21時近くに到着という非常に厳しいツアーとなった。

---実際の古道ルートを歩くのですか?

実際の六左衛門古道は鉢山の裏を通って行くのだけど、雪のある時期はとても危険なため、踏破ツアーでは鉢山と昼闇山の間を通る。鉢山の裏の本来のルートも何度も調べたが、おそらく土砂崩れなどのために新ルートを開拓した跡がいくつも見られる。自分が調べただけでも3つのルートがあった。苦労の跡が偲ばれる。
くまの足あとは毎年見られるし、3年前は熊に実際に遭遇したりした。
来年はどうするか…体力も年々衰えてくるし、引き継いでくれる若い人がいてくれたらいいんだがなぁ・・・。

---六左衛門古道のはじまりって…
明治時代、「小谷の湯はいい」と有名で湯治で行く人がたくさんいた。(帳簿によると)浦本や梶屋敷の漁師さんが多かったようだ。当時、姫川ルートでの小谷行きは通行税が取られたので、六左衛門さんは北山からのルートを開拓することを考え、23年間、牛を連れて夏の期間限定(冬は大雪で無理)で道を作り、明治の終わりに完成させたそうだ。
湯治へは10日間程度の生活用の荷物を持っていくことから、歩荷などの駄賃稼ぎを目的にしていたようだ。あとは炭焼きもあったらしい。
道は6尺の道で、海谷まで通したのではないだろうか。海谷からは小谷に通る道が存在していたような話も聞く。

---山菜祭り
17回やって、火事で会場にしている建物が焼けた。その後再開して3回目。前々日に泊りがけで山菜を採りに行っていた。10回目くらいがピークかな。120人くらいきてくれていた。今は50人くらい。
自分は1回目から関わってきている。地域のためと思ってやっているけれど、いろいろと難しい。
※今年春の山菜祭りの様子はこちらから(クリック♪)

---上早川地区全体をみての想いを
高齢化が激しい。西山もそうで、行事などでは女性も本当に頑張ってくれているけれど、年々しんどくなってきている。
地域みんなで、全員の総力で協力しなくてはならない時だと思う。
振興会も大変だし、地域プランも大変だろう。中山間もあれば山村活性化活動だったりと、いろいろなことが多すぎて…こなすだけで精一杯。そして大きな問題は、一部のやってくれる人たちに役が集中してしまっていること。より多くみんなが少しずつでも関わって協力しているようにならないとなぁ。
あとは、みんなを引っ張っていくリーダーが必要だと思うな。

(最後に)11月23日はそば祭り、よかったらみなさん来てください。

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ご家族団欒の夜にお邪魔してのインタビュー、というなんとも失礼な(ご家族の皆様、すみませんでした…)お願いに笑顔でご対応いただいた霜越さん、本当にありがとうございました。大変貴重なお話し、全文版は本ブログにて紹介させていただきました。(聞き手・文責:情報班 近藤)


※今年の六左衛門古道踏破ツアーの様子は以下の記事でご覧いただけます。
第15回 六左衛門古道踏破ツアー!本当に過酷な西山→小谷温泉、1日ツアー 
以上

2 件のコメント:

  1. 名前が間違えています。正確には、霜越 嘉夫です。

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    1. ご指摘ありがとうございます。遅くなりましたが修正しました。

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